タイ北部のチェンマイは、お堀に囲まれた旧市街を中心に歴史を感じるタイ国内屈指の人気観光地の1つでありながら、リタイア層がロングステイする場所としても人気。
また、インターネットがあれば仕事が完結する人たち(デジタルノマド)が、欧米を中心に世界中から集まる場所(ノマドの聖地?)としても有名ですよね。
そんなチェンマイに、これから長期滞在してみたいリタイア層の人、デジタルノマド生活を送ってみたいフリーランスや、タイが大好きな外こもりな人も、きっと少なくないはず。
そこで今回は、実際に私自身がタイのチェンマイでロングステイした「実体験」をもとに、チェンマイで1ヶ月滞在した場合に必要な生活費用の内訳を紹介したいと思います!
長期滞在先やリタイア後の移住地の候補としてタイ・チェンマイに興味のある人は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
タイ・チェンマイ滞在1ヶ月生活費の内訳
ということで、実際にタイ・チェンマイに長期滞在した経験をもとに解説していきます!
結論:10万円あればチェンマイ生活が可能
結論からいうと、豪遊しないのであればチェンマイで1人暮らしを「月10万円」くらいから始められます。
もっと生活費を切り詰めれば、一般的な現地大学生のようにもっと安く滞在することも、もちろん可能です(が、ここでは割愛)。
豪遊をしないまでも適度に観光や娯楽を楽しんだり、食生活を含めてそれなりに健康的な生活を送るとなると、やっぱり10万以上は必要だと実際に住んでみて感じました。
▼生活費の主な支出項目
これから紹介するチェンマイの生活費の主な内訳項目は、次の通りです。
- 宿泊費(家賃・光熱費・水道代)
- 食費
- 通信費
- 交際費
- 雑費
もちろん各人の生活スタイルや生活水準によって、各項目の金額は変わってくると思いますが、あくまでご参考までに。
*1バーツ=3.5円換算
①宿泊費(家賃・光熱費・水道代)
まず宿泊費について。
初心者向けにホテル泊やエアビーアンドビー(Airbnb)で部屋を借りる方法もあるのですが、ここでは中級者から上級者向けに現地の「アパート・コンドミニアムを借りる」場合の例で解説します。
▼家賃(例:スタジオタイプのワンルーム)
普通に外国人が住めるレベルの物件でいうと、ロケーションにもよりますが、安くても家賃は月額5000〜6000バーツ(約17500円〜21000円)以上の物件を選んだ方がいいと思います。
実際に私が滞在した物件の例を挙げると、このスタジオタイプ(ワンルーム+トイレ・シャワー+バルコニー+家具・家電付き)の部屋は、6000バーツ(約21000円)でした。
▼光熱費・水道代
光熱費は、エアコンも使う頻度にもよるのですが平均して月1000バーツ(約3500円)。水道代は、安くて固定200バーツ(約700円)。
物件によって共益費があったりして、この部屋に滞在した時は、共益費が月300バーツ(約1050円)。
この物件に住んだ時のトータル費用(家賃+光熱費+水道代+共益費)は、合計で26250円でした。
参考:【チェンマイ】家賃は月2万以下?海外ノマドがタイでアパートやコンドを探す方法《長期滞在》
②食費
タイ料理好きな人にとっては、毎日安くタイ料理が食べられる環境が整っているので最高です。
屋台やローカル食堂で注文すれば、チキンライス(カオマンガイ*シンガポールの海南鶏飯と同じ)やチェンマイの有名な料理カオソイ(麺料理)が1品140円くらいから食べられます。
【最近の食生活1週間🍽】
タイ🇹🇭でカオマンガイ(海南鶏飯)にハマってしまった結果。月曜:カオマンガイ
火曜:カオマンガイ
水曜:カオマンガイ
木曜:カオマンガイ
金曜:カオマンガイ
土曜:カオマンガイ
日曜:カオマンガイ馴染みの食堂では何も言わなくても自動で注文が通るようになりました。 pic.twitter.com/Gazxvh0wSx
— パレコ@東南アジア (@parek0) 2018年12月26日
テイクアウトもできるので、外出が面倒な時は3食分の買いだめすることも(笑)
とはいっても、毎回タイ料理だと飽きてくるので、もちろん日本食レストランなどで食事するときもあります。
日本食レストランでも、飲酒なしだと1人300〜400バーツ(約1050円〜1400円)程度に収まることがほとんどです。
▼カフェがお手頃すぎる
店舗によりますがカフェでコーヒー1杯が35〜80バーツ(約123〜280円:日本だとブラックコーヒーと呼ばれるアメリカーノやロングブラックを注文する場合)。
カフェで作業するデジタルノマドにとっては、すごくうれしい環境なんです。
また、タイに来てから個人的にハマった、タイ人が大好きなタピオカ入りのミルクティーも、店のロケーションや店舗スタイルによって違いますが、だいたい25〜80バーツ(約88円〜280円)と格安です。
③通信費
滞在するアパートやコンドミニアムに共有インターネット環境がある場合は、基本的に部屋でのネット通信は無料です(物件によって有料の場合も)。
携帯のインターネット通信プランは、例えばよく利用していた大手通信会社AISの4Mbps・20GB通信容量プランだと*650バーツ(約2275円)です。
*ちょっと前に価格改定ががあり高くなりました。改定前のプラン価格が499ิิバーツ(約1747円)と安すぎたのかも。
カフェやコワーキングスペースに行けば、基本的に無料でインターネットが使えるWiFi環境が整っています。
チェンマイにはカフェ天国といえるくらい市内にカフェが多く、しかも電源+WiFi完備のお店がほとんどでなので、作業するのに最適な環境なんです。
なので、ネットで仕事が完結するデジタルノマドな人によっては、滞在する部屋とカフェ(もしくコワーキングスペース)のWiFi環境があれば、通信費はそれほど必要ない人もいるかもしれません。
④交通費
タイ・チェンマイで利用できる一般的な移動手段は、次の通りです。
- 徒歩
- シェア自転車
- レンタルバイク
- レンタカー
- ソンテウ(旧市街周辺なら赤い乗合いの車が有名)
- グラブ(Grab Taxi)
- 市内周遊バス
この移動手段は、住む場所や生活スタイルによって交通費は変わってきます。
基本的に、私は「徒歩、レンタル自転車、グラブ(Grab Taxi)」の3つを、目的地との移動距離によって変えて利用しています。
▼近場は徒歩・シェア自転車で移動
近場にあるカフェやレストラン・屋台にいくときは、もちろん徒歩(無料)。
チェンマイ市内に点在しているシェア自転車は、専用アプリを使って20分10バーツ(約35円)〜利用できるのですごく便利です。
*悲報:シェア自転車サービス(Mobike)は、2019年夏ごろにチェンマイからサービスを撤退して利用できなくなりました(←便利だったのになぁ)。
▼グラブ(Grab)は安くて快適
東南アジアの各都市(例:バンコク、クアラルンプール等)でよく利用するグラブ(Grab)も、ここチェンマイでもフル活用しています。
チェンマイ市内の移動なら片道60〜80バーツ(約210〜280円)前後、深夜なら100バーツ(約350円)前後とかなり安く、しかも快適に移動できるので活用しない選択肢はありません。
また日中の移動でグラブを利用するなら、割引クーポン(25バーツOFFなど)を適応できる場合も多くて、さらにお得感あります。
▼レンタルバイク・レンタカーもあり
チェンマイ市内を頻繁に移動するなら、レンタルバイクも外国人旅行者に人気の移動手段です。
レンタルバイクならガソリン代は別で、1日24時間150〜300バーツ(約525円〜1050円)、月3000バーツ前後(約10500円前後)で借りられます。
レンタカーなら安いところで月15000バーツ前後(約52500円〜)から借りられ、やっぱり車があると行動範囲がグッと広がりますね(国際運転免許証をお忘れなく)。
⑤交際費
個人的に、筋トレなど運動するようになってからはお酒(アルコール)をほとんど飲まなくなったのですが、それでもたまに会食でレストランやクラブにも足を運ぶこともあります。
とはいえ、ほとんどアルコールなし(←たまにある)で食事をしながら打合せすることも多いので、交際費用は安めです。
ちなみに、クラブやライブバンド付きのパブだと、だいたいビール1本100バーツ前後(約350円)〜、カクテルなら150バーツ前後(約525円)〜が相場です。
コンビニなら、アルコールの購入できる時間帯が決まっていますが、ビール1缶350mlで38バーツ前後(約133円前後)から買えます。
日本と比べてもかなり安く楽しめるのですが、クラブ好きやお酒が好きな人は、それなりに交際費の予算を確保しておきましょうね。
⑥雑費
雑費は、生活スタイルによってほとんど出費が不要な人もいると思うので、プラスアルファ的な点でそれぞれ参考にしてみてくださいね。
▼ヘアカット(散髪代)
海外に長期滞在していると、やっぱり髪が長くなって切りたくなりますよね(私は最低月1回カット)。
ローカルの床屋か、お洒落なニンマンエリアのヘアサロンでカットするのかによって、カット料金額も変わってきます。
- ローカル床屋:100バーツ前後
- ヘアサロン(ニンマン周辺エリア):300バーツ前後〜
ちなみに、自分はどちらの店も経験済みですが、選ぶ基準は店舗デザインのセンスと客層(欧米系の外国人もよく利用しているか)をチェックすることが大事かなと。
あとは、また髪型の要望を伝える時のこちらのコミュニケーション力も大切ですね。英語が話せない・言葉が通じない場合に備えて、写真を準備しておくのもコツです。
▼ジム・プロテイン関連費
タイ・チェンマイ市内には、一般的な日本の狭いジムよりもはるかに広いスペースを持つジムが、いくつも点在しています。
また日本のジム料金に比べても、かなり安い料金設定のジムが多いので、筋トレやフィットネス好きな人には嬉しいポイントですね。
- エアコンなし:1日60バーツ(約210円):月会員900〜1200バーツ前後
- エアコンあり:1日80バーツ(約280円):月会員1000〜1500バーツ前後
*ショッピングモール内のジムは、テナント料が含まれて利用料金が高めです(例:MAYAモール内のジムは月3000バーツ)。
昨今の筋トレ・フィットネスブームをうけて、御多分に洩れず私も海外でロングステイ先では、ジム通いが生活の一部になっています。
プロテインは、ブランドや容量によるのですが月2300バーツ(約8050円)くらいは支出しています。
▼ビザ延長申請費用
チェンマイにもう1ヶ月滞在したいって人向けの費用です(タイ入国後30日以内の滞在だけで出国するなら不要)。
日本のパスポート保有者なら、タイにノービザ(観光ビザ免除)で滞在可能な日数30日に加えて、イミグレーションでビザ延長申請をすれば追加で30日間の滞在延長許可をもらうことができます。
その方法は、チェンマイ市内にあるイミグレーションを訪れて申請するだけです。
- 申請費用:1900バーツ(約6650円)
*2019年情報
申請には、パスポートなど他にも必要な書類を準備する必要があるのですが、比較的簡単に申請できるので初めての人でも安心です。
詳しい申請方法は、また別の機会に解説したいと思います。
タイ・チェンマイ生活費1ヶ月の合計金額
ということで、タイ・チェンマイに滞在した1ヶ月の生活費の内訳が、こちらです!
項目 | 費用 |
①宿泊費 | 7500バーツ(約26250円) |
②食費 | 10000バーツ(約35000円) |
③通信費 | 650バーツ(約2275円) |
④交通費 | 1000バーツ(約3500円) |
⑤交際費 | 3000バーツ(約10500円) |
⑥雑費 |
ヘアカット:+300バーツ(約1050円) ジム関連:+3300バーツ(約11550円) ビザ延長:+1900バーツ(約6650円) |
合計 | 合計27650バーツ(約96775円) *雑費なしの場合:合計22150バーツ(約77525円) |
適度に節約をした生活スタイルを送っていると思うのですが、それでも生活費1ヶ月の予算は10万円ほど必要です。
とはいっても、節約しようと思えばもう少し生活水準を落として出費を落とすことも可能だと思います(が、どローカルな生活になるかと)。
生活スタイルによるけど予算は月10万円が目安です
個人的に生活費が抑えられていると思うポイントは、次の通り。
- ホテル泊ではなく部屋を借りて宿泊費を抑える
- ローカル食堂や屋台メシが中心(たまに日本食も)
- 飲酒はほぼ辞めた(たまに月2〜3回飲むけど)
筋トレやフィットネスなど運動しない人なら、雑費の支出分を節約できますね。
ちなみに、お酒をよく飲んだりクラブで夜遊びするのが好きな人は、更に多めの予算が必要なのは言うまでもありません。
デジタルノマドやリタイア層がタイのチェンマイを目指す理由は、やっぱり10万円程度あればある程度快適な生活が送れる点も、その一つだと実際に住んでみて感じます。
日本から近い東南アジアの都市でロングステイ先を探している人や、デジタルノマドの聖地チェンマイで生活してみたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
参考:海外ノマド生活の始め方!コスパの良いロングステイ滞在先を見つける方法【初心者向け】