
2016年9月末のオーストラリア政府発表により、オーストラリア・ワーホリ界隈を騒がせていたバックパッカー税。
紆余曲折しながらもようやく、各業界やワーホリメイカーが渋々納得するような新税制に2017年1月より導入されることになりました。
実は、そのインパクトのあるオーストラリアワーホリのバックパッカー税(所得税)ニュースに隠れて、密かに改悪されたのがスーパーアニュエーション(積立年金)返金に対する課税率なんです。
今回はタイトルにもあるように、オーストラリアワーホリを終えて帰国した人が、現地で積み立ていたスーパーアニュエーションの返金申請を今すぐ行うべき理由をご紹介したいと思います!
もくじ
スーパーアニュエーション返金に95%の重税が課せられる豪政府発表

オーストラリア国内でまともな職場で働いた場合は、雇用主からスーパーアニュエーションを年金運用ファンドに積み立てもらっています。
オーストラリアワーホリを終えて、オーストラリア国外から返金申請が可能なスーパーアニュエーション(積立年金)の課税率は2016年時点で38%なのですが、今回2016年9月末の豪州政府発表で2017年1月から95%に引き上げることを明らかにしました。
→2016年12月に追加発表あり:2017年7月より65%課税に変更されたようです!変更前の95%よりはマシに。
※豪政府の方針はころころ変更しすぎなので注意が必要ですね。
参考:ATO - Working holiday makers
英文の記事なので読み取りにくいかもしれませんが、記事中にスーパーアニュエーションの課税率を引き上げることも取り上げられています。
Backpacker tax: Scott Morrison announces cut from 32.5% to 19% https://t.co/E8aYNPtySe
— Guardian Australia (@GuardianAus) 2016年9月27日
課税率を38%から(約50%アップの95%)27%アップの65%!!に変更とは、、、重税といっても過言ではありませんよね。
もうスーパーアニュエーションの返金を申請するなっ!という政府からのメッセージなのでしょうか。
※実際、金額の少ない人は面倒くさがって申請しない人もいます。
雇用主としても義務ですが形骸化された事務作業になってしまうので(政府しか得しない)、業界からの圧力でまた政府方針が変更するかもしれませんが。
税制改正前後の返金額を簡単にシュミレーションしてみよう
年金運用ファンドからスーパーアニュエーション返金可能な金額に対して、課税率が38%(2016年6月30日まで)と65%(新たに2017年7月から課税率が65%へ変更された場合)の場合を比較してみましょう。
▼(仮)返金額1000ドルだった場合:その差「270ドル」
- 課税率38%だと→返金額620ドル
- 課税率65%だと→返金額たったの350ドル
▼(仮)2000ドルだった場合:その差「540ドル」
- 課税率38%だと→返金額1,240ドル
- 課税率65%だと→返金額たったの700ドル
▼(仮)3000ドルだった場合:その差「810ドル」
- 課税率38%だと→返金額1,860ドル
- 課税率65%だと→返金額たったの1050ドル
もうシュミレーションするまでもなく、課税率95%の場合は限りなく返金されないのはお分かりかと。積み立てていた金額が大きくなるほど、その差は歴然。
豪州国外からスーパーアニュエーション返金を申請する方法
ちなみに、スーパーアニュエーション返金申請の条件で、ワーホリを終えてオーストラリア出国後、オーストラリア国外から返金申請する必要があります。その主なスーパーアニュエーション返金方法は次の2通りです。
1:エージェントに依頼する
タックスリターン申請を代行しているエージェントなら、同様にスーパーアニュエーション返金申請代行のプランを提供していることがあります。
2:自分で返金申請を行う
エージェントに支払うの手数料を節約したい人は、自分でも返金申請をすることができます。ちなみに、私は自分で日本からスーパーアニュエーション返金を行いました。※自己責任でお願いします。
まとめ:スーパーアニュエーション重税を避けるなら今すぐに行動を!

今回2016年9月末の豪州政府発表にあったスーパーアニュエーション返金に対する重税(2016年12月に再び課税率変更変更)
2017年1月1日から2017年7月から導入することになれば、これまで汗水たらして積み立てていたお金が、税金として根こそぎ徴収されることになります。
2016年内にオーストラリアワーホリを終えて、オーストラリア国外に出国予定の人(日本帰国予定など)は、念のため早急にスーパーアニュエーションの返金申請することをおすすめします!
ただし、豪州政府方針はコロコロと変わることが多いので、詳細は豪政府機関ウェブサイトを参考にしてみてくださいね。
参考:ATO - Working holiday makers
オーストラリアから日本へ賢く海外送金する方法
もし、まだオーストラリアに銀行口座がある人は、スーパーアニュエーションの返金先を現地口座に振り込んでもらうことができます。
そしてオーストラリアから日本へ海外送金したい場合は、海外送金サービスの「TransferWise (トランスファーワイズ)」や「カレンシーオンライン」を活用する方法がおすすめ。
スーパーアニュエーションに限らず、タックスリターンで還付されたお金をオーストラリアから日本へ海外応金するときにも応用できるので、ぜひ参考にしてみてください。
日本で海外送金の受け取りをするおすすめの銀行は、新生銀行が海外送金の受け取り手数料(被仕向送金手数料)が無料なので、絶対に活用すべきです!