
せっかくオーストラリアでワーホリ生活をしているのなら、海外で働く経験をしてみたいと多くのワーホリメイカーや留学生が考えているはず。
渡航前に日本にいるときから、オーストラリアの現地にあるレストランやバーなどへ仕事探しの準備を考えている人もいるかもしれません。。
しかし、オーストラリアは日本と違って、アルコール類を販売するお店の仕事を手に入れたのであれば、オーストラリア各州法で厳しく定められた資格を手に入れる必要があります。
実は資格武装することで初めて、高時給で待遇の良い仕事を手に入れるスタートラインに立てるのです(イリーガルな場合を除き)。
今回は、私がシドニーのカジノで働いた経験をもとに仕事探しの武器となる資格をゲットする方法を、簡単にご紹介したいと思います!
1. オーストラリアでよく聞くRSAとRCG資格とは?

ワーホリで訪れたオーストラリアのシドニーで、ワーホリ生活を初めてすぐに取りかかった資格取得についてご紹介します。まず、私が手に入れた資格は以下の2つとなります。
資格1つ目:Responsible Service of Alcohol(RSA)
アルコール類の販売、運搬も伴う取扱いの知識、法律などのルール及び罰則などオーストラリア国内の各州法によって厳しく定められた資格
資格2つ目:Responsible Conduct of Gambling(RCG)
ギャンブルについての知識やルール、社会的背景、またギャンブルをする人への対処法などオーストラリア国内の各州法によって厳しく定められた資格
▼資格は有効期限付き
上記2つの資格は、各州ごとに発行される有効期限付きライセンス資格です。
そのため、私が持っているシドニーのあるNSW州(ニューサウスウェールズ州)発行のRSAとRCGの2つのライセンス資格は、有名なゴールドコーストがあるお隣のQLD州(クイーンズランド州)やその他の州では、持っていても効力がありません。
ちなみに、NSW州のRSAとRCGのライセンス資格の有効期間は5年で更新が必要です。QLD州は3年更新など。
2. オーストラリアのローカルジョブで資格が必要な理由

Credit / Office of Liquor, Gaming & Racing facebook
前述のライセンス資格を持っていないと、オーストラリアでは基本的に下記の場所では雇ってくれません。ワーホリメイカーだけに限らず、ローカルのオージーも同じ条件下にあります。
イリーガルな環境の仕事は、これに限らないと思いますが、少なくとも社会性のあるまともな企業やお店で働きたい場合は、必須のライセンス資格です。
RSA資格の場合(アルコール関係)
アルコールを扱うレストラン、バー、クラブ、イベント会場などで働く場合に必須のライセンス資格です。
RCG資格の場合(ギャンブル関係)
ギャンブルができるカジノの他、スロットマシーンやお金を賭けてプレイするゲーム機が設置された場所(バーやパブ)で働く場合に必須のライセンス資格です。
▼違反すればペナルティー!
それぞれオーストラリア国内の各州法で厳しく定められているので、違反した場合ペナルティーが課せられます。
私がライセンス資格を手に入れたNSW州の場合:NSW州で有効なライセンス資格を保持していないスタッフが店(例:レストランやバー)で働いていた場合は、違反に当ります。その場合、雇用主とそのスタッフの両者に対して、違反ペナルティーが科せられ、罰金を支払わなければなりません。罰金金額も決して安いものではありません。
3. オーストラリアでRSAやRCGの資格を手に入れる方法2つ

Credit / Hospitality Training Australia facebook
上記でご紹介したRSA/RCGライセンス資格は基本的に、下記2通りの方法でを手に入れることができます(州によって異なる場合があるので、詳細は各人でご確認ください)。
取得方法1つ目:クラス制の講習
各州政府が認可する企業や組織が主催するRSAやRCGを取得するための講習で、大きな都市では講習は年中開催されています。ネットで検索すれば、たくさん検索結果が表示されるので、お住まいの都市名を入力して検索してみましょう。
例えば、シドニーにいるなら"RSA, course, Sydney, cheap"などを検索ワードに。
▼クラス制の所要時間:6時間
私が実際にシドニー市内で受講した「クラス制」の講習の場合、基本的に6時間は必要です。ネットで講習を申込む際に、詳しい日程スケージュールを確認できます。
取得方法2つ目:オンライン講習
言わずもがな、インターネットのオンライン上ウェブサイトで取得できます。上記と同じでネット検索してください。
▼オンライン講習の所要時間:各人の英語スキルによる
「オンライン」講習の場合、こちらの方法で私は資格取得の経験がなく、各人の英語力によりますが最低数時間は必要だと考えます。
オンライン講習のテストの回答を、友人同士で共有して資格を得る人たちもいますが、限りなく違法性がある行為なので辞めておきましょう。イージーな選択をしても、得をしないと感じます。
ワーホリメイカーだった私が選んだ方法は?
ちなみに、私の場合は自分でネット検索して見つけた、シドニー市内にある下記トレーニングセンター「Hospitality Training Australia」で「クラス制」の講習に参加してライセンス資格を取得しました。
のちに海外初仕事としてシドニー市内にあるカジノの仕事することになるキッカケの場所でもあります。
参考:NSW Office of Liquor, Gaming & Racingに掲載されているNSW州でクラス制の講習を行なっているところのリスト
- RSAの場合:Approved RSA training providers
- RCGの場合:Approved RCG course providers
4. オーストラリアでRSAやRCGの資格入手に必要な費用は?

各州や資格講習を運営する会社によって費用が異なります。基本的に「クラス制」よりも「オンライン」の講習の方が安い傾向があります。また、他の資格(例:RCG)と一緒に合わせて取れば、バラバラで申込むよりも少し安くお得です。
シドニーのあるNSW州は費用が高く設定されていて、金額は他の州に比べて倍以上です。だいたい100ドル以上は最低します。
私の場合、オーストラリアでワーホリ生活を始めて1週間後に、前述の「Hospitality Training Australia」で「クラス制」のRSA講習に支払った金額は110ドルでした(2013年12月当時)。恐らくシドニー市内では安い方だと思います。
5. RSA・RCGの試験合格後の流れ
クラス制のRSAやRCG講習を受けた際には、講師が資格合格後の流れについて説明してくれます。シドニー市内で取得した場合を例に、簡単にご説明すると以下のような流れとなるので、参考にしてみてください。
※NSW州でのRSA及びRCGライセンス発行方法の変更により記事を一部修正しています(2015年8月更新)。情報提供くださったMさんありがとうございます!
ステップ1:合格者には合格メールが届く
講習(テストを含む)を受けて合格した人には後日、認定証PDが添付されたメールが届きます。

ステップ2:必要書類を揃える
メールで送られてきた認定証のコピー(白黒プリント、カラーどちらでもOK)と、身分証明となるパスポートに加えて、国際運転免許書など公的機関が発行した身分証明になるものを用意します。
身分証明証はポイント制で100ポイント以上が必ず必要です。
例:パスポート70ポイント+国際運転免許証40ポイント=110ポイント(100ポイント以上)
添付された認定証に、身分証明の項目が細かく表記されているのでチェックしてください。

ステップ3:Service NSWへ出向く
3ヶ月以内に「郵便局」ではなくお住まいの近くにある「Service NSW」へ出向く必要があります。
上記ステップ2で用意した身分証明証(100pt以上分)を持参して、Service NSWでインタビューと写真撮影を行います(必ず本人が受ける必要があり代理人は不可)。
※最寄りのService NSWを探す場合はService NSW Service Centre Locatorより
簡単にService NSWを紹介するビデオ(3分13秒)があるので、どんなところなのか予習することができます。
[youtube id="dzohm7TFsOA" align="center" mode="normal" autoplay="no"]ステップ4:郵送で資格カードが届く
ステップ3が完了したら3週間以内に、郵送でRSAやRCGライセンスカードが手元に届きます。RSAとRCGの資格を同時に合格した場合は、カード1枚のみ送付されます(下記写真参考:カード上CLASSのところにA=RSA、G=RCGと2つのライセンスが表記されます)。

不合格の場合は?
ちなみに、運悪く不合格となった場合、「クラス制」講習を受けた方は、後日「補講+再テスト」となります。お金を払えば必ず取れる資格とまでは言えませんが、概ね受講者は合格できます。
ただし極めて稀な例で、ある日本人が不合格となり補講+再テストを受けた話を、実際に友人から耳にしています。
まとめ:ローカルジョブ探しは資格武装して準備を!

オーストラリア・ワーホリ生活で、ローカルジョブのレストラン、バー、カジノなどで働きたいなら、まずは資格武装しましょう。社会性のある企業やお店で働くなら必須のライセンス資格です。
これからローカルジョブをお探しの人は、やはり早めにアクションを起こして、RSAやRCG等のライセンス資格カードを手に入れることをお勧めします(例:私の経験ではワーホリ開始1週間後に受講)。
ローカルジョブが手に入るチャンスは、いつ訪れるかわかりません。それをつかみ取れるかはご自身次第。常に最低限の備えが必要なのです。