急げ出稼ぎワーホリ!2016年オーストラリア税制改正でワーホリ重税とその対策

オーストラリア ワーホリ 税金

オーストラリアを訪れるワーホリの懐事情にそろそろ陰りが出てくるかもしれません。

日本に比べ簡単な仕事(バイト)でも高い時給で稼げることが、物価の高いオーストラリアでのワーホリ最大のメリットであり、日々のワーホリの生活を支えている基盤です。

オーストラリア政府が2015年5月予算案の中で、ワーホリを標的とした税制の改正案が提出されました。このことが、オーストラリアのワーホリ日本人にとってどのような影響をもたらすのか、またその対策を考えたいと思います。

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1. 豪メディアが報道する豪政府の「バックパッカー税」

オーストラリア ワーホリ バックパッカー税

※追記(2016年10月):豪政府発表により最終的にバックパッカー税(ワーホリメイカーに対する所得税)は当初案32.5%税率ではなく、2017年1月より収入1ドルから所得税「19%」の税率が適応されることになりました(収入37,000ドル以下までの税率)。

オーストラリアワーホリ2017年から新税率!バックパッカー税ついに決着したみたい

2016.10.09

※追記(2016年6月):2016年5月の豪政府発表によりバックパッカー税導入時期が当初から6ヶ月延期(先送り)され、翌2017年1月から導入されることになりました。

【まとめ】オーストラリアワーホリ界隈を騒がしたバックパッカー税導入延期ニュースって?

2016.06.20

2015年5月、オーストラリア現地メディアの報道によると、2016年7月以降、すべてのワーキングホリデービザを持った年収80,000万ドル以下の人々に対し、32.5%の所得税が課せられる予算案が提出されたとあります。

一部の現地メディアでは「バックパッカーズ税」と揶揄されて報道されています。

現豪政府ホッキー財相は次のようにコメントしています(出典記事より抜粋)。

“Anyone on a working holiday in Australia will have to pay tax from their first dollar earned, rather than enjoying a tax-free threshold of nearly $20,000,”

“We don’t want to increase taxes on Australians, but we do want everyone to pay their fair share along the way,”

出典『Federal budget 2015: Backpackers hit with higher taxes

この報道を目にしたオーストラリアでワーホリ経験のある私が思ったのは、改悪ならぬ重税になったなと。ワーホリをご計画中の方には、イマイチわからない点かもしれませんが、非常に重要な出来事です。むしろ、事件と言ってもいいかもしれません。

かなりのインパクトを、オーストラリアで生活するワーホリの懐事情に与えることは、間違いないと言えるでしょう。

日本人ワーホリの定番の仕事であるジャパレス(日本食レストラン)やファーム(農場)の仕事は、ローカルジョブ(一般のオーストラリアの時給)と比べるまでもなく、(一部を除き)最低賃金よりも給料が安い場合がほとんどです。もしこの税制が改正されると、それらの仕事の手取り収入(税引後の収入)は、さらに悲しいものになると予想されます。

2. 豪ワーホリに重要な現地の税金(所得税)の仕組み

オーストラリア ワーホリ 所得税

ワーホリ生活で重要な税金について簡単にご説明したいと思います。

オーストラリアの会計年度は?

オーストラリアの会計年度は7月1日から6月30日までとなります。タックスリターン(確定申告)は10月末までに行う必要があります。日本の場合は、1月1日から12月31日までで、確定申告は翌年の3月末ですよね。まずこの辺りがオーストラリアと日本の違いのひとつです。

ポイント:オーストラリアの会計年度は7月1日から翌年6月30日まで、タックスリターンは10月末までに行う。

2016年12月31日まで(6月30日まで)の税制

2015年6月時点、オーストラリアでワーホリビザを持った人は税務署から自動的に「非居住者」扱いとされています。

「非居住者」の場合、年間の収入が80,000ドル以下だと、所得税率が32.5%です。給料明細で給料から毎回32.5%が源泉徴収されます。

しかし、一定の条件を満たすと(一定の場所に6ヶ月以上定住する等)税務上の「居住者」扱いとなって、年間の収入が合計18,200ドル以下の場合は、所得税率が0%(免除)となります。それ以上の人は年収37,000ドルまでなら19%(以下の図参照)。

年間課税所得

所得税率
税務上の「居住者」

所得税率
「非居住者」

0ドル〜18,200ドル 0%(免除) 32.5%
18,201ドル〜37,000ドル

19%

37,001ドル〜80,000ドル

32.5%

「非居住者」のワーホリが税務上の「居住者」になるメリット

ワーホリメイカーが税務上の居住者になるメリットを簡単に説明します。会計年度後タックスリターン(確定申告)をする際に、税務上の「居住者」として申告し、年間課税所得が18,200ドル以下だった場合は、いままで「非居住者」として給料から天引きされていた所得税32.5%分が非課税となり、還付金として払い戻すことができるのです。

ポイント:税務上の「居住者」扱いになる条件(一定の場所に6ヶ月以上生活する等)をクリアすること

例えば、「非居住者」として年間10,000ドル稼いだ場合、7,650ドルが手取り分、そして所得税分3,250ドルが源泉徴収されています。しかし、一定の場所に6ヶ月以上滞在していている等の条件を満たし、税務上の「居住者」としてタックスリターンを申告すると、源泉徴収されていた3,250ドルが、まるまる還付されるのです。

所得税の簡単な試算の仕方は、以下の図の通り。

年間課税所得

税計算
税務上の「居住者」

税計算
「非居住者」

0ドル〜18,200ドル 0(免除) 課税所得×32.5%
18,201ドル〜37,000ドル

(課税所得 − 18,200ドル)×19%

37,001ドル〜80,000ドル

(課税所得 − 37,000ドル)×32.5%+3,572ドル

この方法を利用すれば、給料日には税金を引かれて手取りが少なく感じでも、条件を満たせば還付金として天引きされた税金がタックスリターンで返ってくるのが最大の特徴であり、ワーホリのボーナスのようなものでした。

実際に私は、シドニーに一定の期間(半年以上)滞在し、ずっと同じ仕事をしていたので、税務上の「居住者」としてタックスリターンを申請した際には、その恩恵を受けて税金をがっぽり還付することができました。還付金額についてはあえてふれませんので、ご想像にお任せします。

参考:時給48ドル!オーストラリアのシドニーにあるカジノで働くと給料ハンパない

2017年1月以降(2016年7月1日以降)の新しい税制

※追記(2016年10月):豪政府発表により最終的にバックパッカー税(ワーホリメイカーに対する所得税)は当初案32.5%税率ではなく、2017年1月より収入1ドルから所得税「19%」の税率が適応されることになりました(収入37,000ドル以下までの税率)。

今後、2017年1月以降(2016年7月1日以降)は新税制が施行され、ワーホリビザを持った人は一律「非移住者」として扱われることになると、所得税32.5%が徴収されることとなります。

有無を言わさず、すべてのワーホリメイカーは「非居住者」扱いとなるのです。

条件を満たせば税務上の「居住者」になるという税制の抜け穴が塞がれるかのようなこの税制改正に、涙を飲む人も出てくるでしょう。

年間課税所得

所得税率
ワーホリビザの人はみんな
「非居住者」

0ドル〜18,200ドル 一律32.5%
18,201ドル〜37,000ドル

37,001ドル〜80,000ドル

冒頭で述べたように、一部のワーホリ日本人の中で、違法な低賃金で働いている人には全く関係のない話なのですが、オーストラリアでまともな仕事をして稼ぎたいとお考えの方にとっては、頭の痛いこと極まりないです。ましてや、タックスリターン収入(還付金)がボーナス代わりと言ってもいいほど、待ち望んでいた人もいるでしょう。

オーストラリア政府の財政事情に陰りが出だした兆候が、今回のワーホリを狙った「バックパッカー税」として及ぶとは、内政事情に配慮した政治的意図も含め、嘆かざるを得ません。

3. オーストラリア税制改正後の対策

オーストラリア 税金 ワーホリ

今回の税制改正の予算案が可決施行された場合に対して、私が考える日本人ワーホリがとるべき対策は、1点しかありません。

その対策は、「高い時給の仕事でバリバリ働くこと」です。

対象者:オーストラリアで稼ぎたい方のみ必要な対策です。※英語苦手だけど、オーストラリアでちょっとだけバイトしてみたい、少しだけファームの仕事してみたいレベルの人(稼ぐ気がない人)は対象から外れます

日本人ワーホリが高時給の仕事を手に入れる3つの方法

実際の私の経験が証明するのですが、良い待遇の仕事を手に入れる方法は以下の対策が必要だと考えます。

  • 英語力を身につける
  • 資格武装する
  • 現地オーストラリア人と同じ方法で仕事探しをする

▼対策1:高い英語力を身につける

ファームジョブではそれほど高い英語力は必要ありませんが、英語力が高いほど仕事選択の幅が広がります。高い時給の仕事は、比較的高い英語力を求められます。計画的に効率よく英語力を身につける必要があります。私が行った体験談をひとつの参考として役立てて頂ければうれしいです。

参考1:ワーホリ前の英語勉強法!格安フィリピンセブ語学留学を選ぶ4つの理由

参考2:オーストラリア語学留学のオススメ理由3つ!失敗しないワーホリ英語対策

▼対策2:資格で武装する

オーストラリアのルールにしたがって、現地の仕事に必要な資格はちゃんと手に入れましょう。良い仕事を手に入れるためには、その仕事に就く能力があることを証明する必要があります。雇用主は、その仕事に必要な資格を持たない応募者を採用しません。なぜなら州政府からの罰則リスクが伴うからです。社会性のある人材になりましょう。

参考:シドニーのカジノで働く前に!RSAとRCGで資格武装する方法

▼対策3:現地オーストラリア人が応募する仕事へ応募する

ワーホリや留学生を対象にした日系の求人情報サイトを眺めても、似たり寄ったりの低賃金の仕事が多いです。ジャパレスの仕事待遇を比べても大して違いはないでしょう。ビザの関係もありますが、なるべく現地オーストラリア人や英語スキルのある人が応募する仕事へ挑戦すると、時給も高く待遇の良い仕事が得られます。

ひとつの例として、ジョブエージェントの活用をオススメします。あくまでも、日本人ワーホリをターゲットにした斡旋手数料を請求する一部の日系エージェントではなく。地元オーストラリア人が登録するジョブエージェントです。

参考:ワーホリでシドニーのカジノで働くのに必要なジョブエージェント活用方法

まとめ:ワーホリで賢く稼ぐには、バックパッカー税対策を!

オーストラリア 税金 還付

今回のオーストラリア政府の税制改正案のニュースは、日本人に限らず世界各国のワーホリメイカーを驚かせるものとなりました。

むしろ日本人の中でその恩恵を受けていたのは、タックスリターンの還付金も含め、オーストラリアでがっぽり稼ぎ貯金をしていた一部の出稼ぎワーホリとも呼ばれる(私はこう呼んでいます)人たちでした。もちろんその中には、当時の私も含まれています。

しかし、現地オーストラリアメディアの報道を受けて嘆いているのではなく、むしろその逆境を糧に、日本人ワーホリの方にはこの記事で紹介した対策を参考に、オーストラリアワーホリ生活に賢く役立ててもらえれば幸いです。

ただ、この「バックパッカー税」は、ワーホリの労働力を必要としている業界からは猛反発を食らっているので、その影響を受けて今後の改正に期待したいところですね。ワーホリの労働力がないと成り立たない業界にとっては、死活問題だからです(2015年6月時点※追記前)。

オーストラリアワーホリ2017年から新税率!バックパッカー税ついに決着したみたい

2016.10.09
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